第1回「石積み学校 in 早川町」

 

 5/25(土)〜26(日)の2日間にわたり、上流研の主催で、早川町内では初めてとなる石積みワークショップを(「石積み学校 in 早川町」)を開催しました。町内からの受講者は4名、町外からは16名、計20名が石積み修復の基本技術を実践的に学んでいってくれました。
 

 記念すべき第1回目の開催は西之宮集落、2019年1月にオープンした「月夜見山荘/おすくに」の駐車スペースの工事です。角の処理を学ぶことができる上に、入り口を1m程拡幅したい、というオーナーの要望にも応えることとし、経験のない人も多く参加して基本技術を学ぶ石積みワークショップとしては、大がかりな、学びの多い実習現場です。
 講師は真田純子さん(「石積み学校」主宰・東京工業大学准教授)と上流研の上原が務めます。学生から板金職人、造園家に建築家、公務員、大学教授まで、様々な肩書きの老若男女が力を合わせ、この石垣を直しきるという目標に向かって作業に取り掛かります。さあ、スタート!

 

【1日目】

 

まずは、顔合わせとごあいさつ。真田さんより、作業を

進める上でのポイントを説明してもらいます。

 

現況は、こんな感じ。

 

根を張って、石垣に食い込んでいます。

 

もはや石垣が見えない箇所も。

 

「床掘り」スタート!

 

力を合わせて、崩れた石を運び出し、

土を掘り込んでいきます。

 

道具は適材適所で丁寧に。

 

きれいな「床掘り」です。

 

初日は暑い日でした。

 

こまめに休憩を取り、陰に入って、

水分、塩分、糖分をしっかり取りましょう。

 

出てきた「グリ石」も大切な材料。

石の仕分けは思いのほか重要。

 

一番大事な角の根石が決まりました。

 

根石が並べられ、出っ張り具合をチェック。

 

最終的に、初日はここまで進みました。

 

【2日目】

 

勢ぞろいで2日目スタート!

 

2日目になると、石選びが早くなります。

 

「根石」が決まると、どんどん

積み上がっていくものです。

 

役割分担もスムーズに、

 

黙々と石を積み上げ、

 

力を合わせ、

 

ヘトヘトに。

 

もうすぐですね!

 

天端と積み石の出っ張りをチェック。

 

余分な石を片付け、

 

バケツリレーで土を運び、

 

完成!

 

 最後まで積みあがったのは、なんと作業日程として予定していた、2日目(5/26)の正午ぴったり!
 そう書くと、最後は突貫工事で仕上げたように聞こえるかもしれませんが、これまで数多くの「石積み学校」を開催してきた真田純子さんが「過去最高得点」と評するほど、きれいな出来栄えでした。本当、素晴らしいです。

 

修復前と見比べると、その違いに驚くほどです。

 
 作業終了後、会場となった「おすくに」メニューで昼ごはんを取った後の感想シェアの時間では、この2日間、土地と向き合い、石に語り掛け、泥だらけになった参加者それぞれの想いが語られます。一つ一つの紹介は控えますが、それらを聞いていると、景観が復活することの意味がどれだけ大きいものか、しみじみと考えさせられます。

 

それぞれが、石積みワークショップに参加した

目的や、2日間を通しての思いを語る。

 
 実は、5/23(木)の夜、町民向けに、石積みワークショップ開催に向けた事前講習会を開催しました。ここには、町内から受講する4名のほか、申し込みが間に合わなかった人や、日程の都合はつかなくとも修復技術やワークショップに関心を持っている人も参加してくれました。この講習会では、石垣修復の工程や道具の使い方といった基本技術に加え、上流研的な視点での「石積みの価値」について考えてもらうことを意図しました。
 つまり、里山・山間という農地石積みの舞台は「早川入り」というロケーションにつながり、民芸として、地域の誰しもが身に付けていた石積みの技術は、業者や行政にばかり頼らない「まんのうがん」という生き様につながり、また、お互いの作業を手伝い合う人足の相互補完は「ゆうげぇし」そのもの、というわけです。「早川入り」「まんのうがん」「ゆうげぇし」の3要素は、上流研が設立当初から、早川の魅力を捉える上で、ずっと大事にしてきた、まさに上流研のキーワード。石積みの技術が継承されなくなってしまった時代背景も含め、石積みという文化は、ここによく集約されていると思うのです。

 

事前講習会スライドのひとつ。

 
 この事前講習会にも参加した、町内からの受講者4名の皆さん、よく頑張っていましたね。早川町内に、カタチに残る、思い出の場所が出来上がったこと、これも良かったですね。その景観は自分が携わったものなのだ、という当事者意識が芽生えること、これも、石積みワークショップの大きな価値の一つだと思います。

 石積みワークショップ、いわゆる「関係人口」ともリンクさせた景観対策として、集落維持・活性化へとつながる集落支援の位置づけで、今後も早川町内で継続していきたいと思います。

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