心を繋げていこう

 

 早川町に「古屋(ふるや)」という、とても小さな集落があります。過疎高齢化が極端に進んでいたこの集落では、10年近く前から、独特な形で地域の維持管理がおこなわれています。大学生や、大学生時代に早川町と関わりのできた、若い社会人ボランティアが年4回集まり、共同で作業をおこなっているのです。私たちはこの取り組みを『古屋プロジェクト』と呼んでいます。

 このような取り組みの直接的な効果とは言えませんが、3年前に待望の子ども連れの家族が移住してきました。集落には数十年ぶりに子どもの声が聴こえるようになり、ボランティアとの関係も良好で、集落の雰囲気はずっと明るくなった。

 

 平成28年より、山梨県立大学の学生が『古屋プロジェクト』に関わり続けています。翌年からは、成蹊大学サークル「Uni.」の学生参加も復活しました。この様子、そしてその雰囲気が出来上がるまでの経緯に関心を持った県立大のKさんが、平成30年度、古屋集落を事例に、「関係人口」における“つながり”に着目した卒業論文を執筆しました。
 若い世代に、このような山間の小さな集落はどのように映っているのか。こうした学生と古屋集落とのより深い信頼関係の形成や、まちつくりにおける新たな視点の獲得につながるのではないか。そんな思いから、自大学内でおこなわれたそれぞれの卒論、そしてサークル活動報告をベースにした、学生による町民向けの発表会を企画しました。卒論指導に当たった箕浦先生にも駆け付けてもらい、研究や活動の意義を踏まえた講評も述べてもらうようお願いしました。

 

 

 

 

 

 この日、Kさん以外の県立大学生2名、「Uni.」のYさんが連れてきた、早川町は初めてという3名、古屋集落住民だけでなく、この取り組みに関心を持った町民数名、そして箕浦先生と上流研スタッフ、会場の古屋公民館に詰めかけたのは合計20数名。
 発表では、『古屋プロジェクト』が「参加者同士の交流環境を整備していた」という、大変重要なポイントがよく捉えられており、それがボランティア参加者のリピーター率の高さや、共同作業が継続できている要因となっている点など、するどい指摘があったように思います。そして活動を通じて、都会では決して味わえない体験であり、それが若者の成長につながっているという、私たちがあまり意識していなかったことへの指摘が、学生の側からあったことは大変刺激的でした。

 

 

 そして発表会の後は、卒論を仕上げたKさんの「おつかれさま会」を兼ねた、参加者懇親会。これまでの共同作業を振り返ったり、発表会の感想を述べあったり、集落や地域への想いを語るなど、とにかくワイワイと酒を酌み交わしていきます。酒が進むと、定期的に通ってきた学生たちが卒業することへの寂しさを吐露するメンバーも。
 とにかく楽しい夜。この雰囲気を醸し出せる集落は、いま、早川町内では古屋以外にはないのかもしれません。

 

 

 私たちにとっても、大変有意義で刺激的な発表会となりました。駆け付けてくれた皆さん、どうもありがとうございます。
 この地域が少しでもよくなるように、できる限りのことをしていきたいと思うとき、彼らのような学生がはっきりと関心を示しているという事実、そして、こうやって駆け付けてくれるパワーが、大きな力を与えてくれます。そして私たちの地域づくりが、このような若者の人生にも貢献できるよう、そういった視点が大事だということを、この日を通じて、あらためて感じました。努めていきたいと思います。

 

 

 今後ともどうぞよろしくお願いします。
 社会人生活、いろいろあると思いますが、ちょっとした気晴らしにでも、いつでもおいでね。

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